大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和52(オ)340 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人宇津泰親の上告理由について

上告人は主債務者たる訴外D工業株式会社所有の原判決別紙物件目録(一)記載の

土地のみを換価処分することによつても被担保債権全額の優先弁済を受けられるな

ど、原審の適法に確定した事実関係のもとにおいては、民訴法六七五条、民法一条

三項の趣旨に従い、上告人の本件仮登記担保権の実行は右土地についてのみ許され

る旨の原審の判断は、正当として是認することができる。右土地につき所論後順位

債権者がいることは、原審で主張されていない事実であるのみならず、上告人は、

後順位債権者がいても、右土地に対する仮登記担保権の実行によつて、自己の被担

保債権全額につき優先的に満足を受けることができるのであるから、右後順位債権

者がいることは、適法な上告の理由とならない。所論引用の判例は、事案を異にし

本件に適切でない。原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主

文のとおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 団 藤 重 光

裁判官 岸 上 康 夫

裁判官 藤 崎 萬 里

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